二箇所目(ポプラー高地)

 次の目的地はポプラー高地。ハテノ砦から双子馬宿、双子山の間を抜けていくんだって。地図を見ると山登り必須の場所。うん。私は下でテント張って待ってよう。崖登りは無理だ。ハテノ砦の先はかつてリンクくんが力尽きた場所だ。平原に残されたガーディアンの残骸は解体が進んでいるらしいけど、元の世界で見たリンクくんが力尽きたあの場面を思い出すと辛い。当事者だったゼルダ姫はもっと辛くて悔しかっただろうけど。あのムービーのシーン、現実がどうだったのかはわからないけど、思い出すと……リンクくん、本当はゼルダ姫のこと、主君以上に想ってたよねって思う。ゼルダ姫もきっとリンクくんのことを……って、ダメダメ! せっかくリンクくんが好きだって言ってくれてるんだから、元の世界のことじゃなくて、ちゃんと目の前のリンクくんを信じよう。
 だけどね、リンクくん。
 馬宿の中でえっちなことはやめようよ!
 断りきれない私も私だけど。

(Side リンク)

 ナマエさんがしゅんっとしてる。ハテノ砦で慰霊碑に祈りを捧げた後、目の前に広がる平原をしばらくじっと見ていた。ナマエさんがそういう顔をする時は、大抵、俺が経験した過去のことに思いを馳せている時だとこれまでの付き合いでわかってる。
 ここは俺がかつて主君を守れず力尽きた場所。
 俺以上に俺のことを知っているナマエさんだから、また何か余計なことを考えてそうだ。
 俺は今、ちゃんとナマエさんと一緒に生きていこうって思ってるよ。ナマエさんが欲しいって何時も思ってる。こんな風に思うのはナマエさんだけ。久しぶりのベッドだし一緒に寝ようって言ったら「変なことしちゃダメだよ」って言いながらもぎゅって抱きついてくれた。そう言いながら、実は期待してたでしょ。しずか薬、多めに作っておいて良かった! 都合よく雷雨だったのも。ほーら。お天気だって俺たちに味方してくれるんだから、もっと乱れてもいいんだよ? 目隠しはしっかりしてるからね!
 ほんっと、可愛い。声を我慢してるナマエさん。可愛すぎる。